当館の歴史

○地元有志により明治33(1900)年に開業した『小杉貯金銀行』の本社社屋として、明治44年(1911)年に新築。なお、翌年明治45年『小杉銀行』に改称。
○その後昭和18年に北陸銀行小杉支店となり、昭和54年まで営業を行っていた。
○同社の新社屋への移転を期に旧小杉町が譲り受け昭和61年11月に一部改修し小杉町民展示館として開館。
○平成11年には県内で49番目の国登録有形文化財に指定。
○平成17年11月1日、市町村合併により射水市小杉展示館と改称。

当館の特徴

外観は、一見質素だが、室内に贅を尽くすと言った北陸の家づくりに共通した「粋」な日本文化が感じられる建築で、貴重な文化財である。明治後期に、はやり始めた洋風建築が取り入れられた和洋折衷の土蔵造りである。どっしりと風格がある建物は、石積みの腰壁の上に黒く塗りあげられた黒漆喰壁、窓には金属製の防火扉が取り付けられて いる。また、凝った模様の袖瓦下は、白壁で仕上げられている。

小杉展示館の外観

一方内部は一階カウンターが撤去された以外は当初の姿をよくとどめており、飴色に塗られたワニス塗りの木部と壁の白漆喰塗の対比が美しく格調高く気品のある空間となっている。

特別展示室前にはコリント式の独立柱 が立ち、窓や出入り口には繰形を付けた額縁が廻 されガラス戸や板扉が建てこまれ 出入り口上部には彫刻ペディメントが付けられ、明治後期の洋風建築が取り入れられている。

かつての業務室が一階展示場(一・二階吹き抜け)で、二階の部分には回廊が設けられている。柱の上部の飾りの彫刻や、回廊の手すりの工夫が特徴である。

一階展示場

コリント式の独立柱
(上部にはアカンサスの葉で装飾)

出入り口の彫刻ペディメント